馬券ネオメソッド(レース回顧編)
ジャパンCなど3重賞の回顧
第38回ジャパンC(GⅠ)
1着
アーモンドアイ
2着
キセキ
3着
スワーヴリチャード
ラップ:
12.9-10.8-12.2-12.3-11.7-11.8-11.7-11.4-11.4-11.0-11.4-12.0
時計:2.20.6
手元の計算で馬場差-1.7秒。土曜と比べてもかなり高速化していた今日の東京芝コース。ある程度速い時計の決着になるだろうなと想定していましたが、まさか2.20.6秒とは……。素直に驚きです。7着ハッピーグリンですら2.22.2秒と、日本レコードと0.1秒差で走っていますから、馬場と流れによる時計であることは間違いありませんが、それにしても、驚異的な時計。
前半4F48.2秒までは至って平凡なレースでしたが、そこから11.7-11.8-11.7-11.4-11.4-11.0-11.4-12.0と、全く淀みなく流したキセキが高速決着と見応えのあるレースを演出したわけですが、そのキセキは、まさにこれしかないという作戦に打って出たと思います。3着以下に3馬身半ですから、普通はド嵌りしているはず。
しかし、この流れを番手から楽々とついてきたのが、勝ったアーモンドアイです。キセキに乗った川田騎手がどこまで後ろを確認していたか分かりませんが、さぞやゾッとしたことでしょう。
今週の東京芝コースは、トラックバイアスがかなりキツく出ており、内ラチ~5頭目までがホットスポットで、それより外を回すとかなり苦しい戦いを強いられる設定。内目の3番手あたりが理想の位置だったわけですが、そこにアーモンドアイが収まってしまっては、もう各馬どうしようもありません。
このトラックバイアスを把握していたルメール騎手はもちろん、その指示に難なく対応するアーモンドアイは本当に見事。そして、もう1周回って、それがアーモンドアイにはできると信頼したルメール騎手もやはり見事です。
能力だけでなく、厩舎の仕上げ力、鞍上の馬場読み力、パートナーへの信頼度……全ての要素が揃った勝利でした。
3着スワーヴリチャードも、今日の馬場にマッチした最高の乗り方をしていたと思います。ただ、上の2頭が強すぎただけ。天皇賞・秋の惨敗から短期間でよく立て直してきたと思います。
2着キセキから5着ミッキースワロー(今日の馬場で、道中最後方~直線外はノーチャンスの競馬でした。むしろよく5着まで来たと思います。個人的な本命馬だったこともありますが、かなり強い競馬をしたと見ています)まで、全てトニービン・保持・内包馬。血統傾向自体は例年通りでした。ただ、返す返す勝った馬が異次元のバケモノだったというだけです。
来年以降も、血統傾向はこの一択で攻めていいと思います。
第5回京都2歳S(GⅢ)
1着
クラージュゲリエ
2着
ブレイキングドーン
3着
ワールドプレミア
ラップ:
12.9-11.8-12.4-12.7-12.5-12.8-12.0-11.6-11.2-11.6
時計:2.01.5
いかにも内回りの2000らしい、残り800地点からレースが動く持続力比べ。勝ったクラージュゲリエは、札幌2歳Sで平坦性の強い持続力ラップを経験しており、それが今回の勝利に繋がったといったところでしょう。
初戦でラスト2F勝負の瞬発力比べにも対応していますが、兄プロフェットは京成杯を勝っている馬で、この母系は内回りの持続力比べに強い。そのプロフェットは父ハービンジャー。こちらは父キングカメハメハに変わった分、もう少し時計の速い競馬にも対応できると思います。
2着ブレイキングドーンも、後続を3馬身半離しており、勝ちに等しい内容だったと思います。4角でクラージュゲリエを締めに行こうと先に動いたところで、内の馬が早々にバテて下がってしまい、そこにスペースが生まれてしまったところが誤算だったでしょうか。
3着ワールドプレミアは、前走がラスト12.1-12.6-11.2-11.7秒という瞬発力勝負。今回は12.8-12.0-11.6-11.2-11.6という持続力勝負で、しかも、ペースが上がったところでずっと外を回らされたことも堪えました。4角で一旦最後方まで下がっていますし、それを考えればよく盛り返したなと。もう少し伸び代がありそうなので、今後も注目。ちなみに、この血統なら超高速馬場が合いそうで、ちょうどジャパンC当日の東京のような馬場で走らせてみたいところです。
第63回京阪杯(GⅢ)
1着
ダノンスマッシュ
2着
ナインテイルズ
3着
ダイアナヘイロー
ラップ:
12.4-10.7-11.0-10.9-11.3-11.7
時計:1.08.0
完璧なスタートを決めたダノンスマッシュ。立ち回りが楽になったことは大きかったですね。最後にラチ沿いが上手く開いてくれて、難なく抜け出すことに成功。完勝と言っていい内容だったと思います。
それにしても、種牡馬ロードカナロアの凄さ!ちょうど数分前にジャパンCを快レコードで制した返す刀で、今度は1200の重賞を獲ってしまうのですから。先週はマイルGⅠも獲っていますし、これはポスト・ディープインパクトとして今後、ますます人気種牡馬になり、活躍馬を多く出すことでしょう。
2着ナインテイルズは、この日、絶好調だった岩田騎手の冴えた手綱捌きが光りました。得意のイン突きの判断が見事。内有利の馬場設定を上手く活かした好騎乗でした。
負けた組からはアンヴァルを。単純に外枠に泣かされた結果。前走と合わせて完全復調の様子。早熟の馬が多いアルーリングアクト母系にあって、この馬は少々タイプが違うようです。次走以降も要注意。
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