境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

天皇賞・秋など3重賞の回顧

第160回天皇賞・秋(GⅠ)
1着アーモンドアイ
2着ダノンプレミアム
3着アエロリット

ラップ:
12.8-11.4-11.5-11.6-11.7-11.6-11.3-11.1-11.3-11.9
時計:1.56.2


アエロリットがいるレースらしい後傾持続戦となった今年の天皇賞・秋。道中で極端な緩みがない代わりに、終いも失速することなくさらに速くなる形になりました。

この日の東京芝は、スローペースの競馬が多くトラックバイアスが判断しづらいところもありましたが、Bコース替わりの初週ということも考えれば、若干内有利だったと見ています。
勝ったアーモンドアイにとっては、アエロリットの作る後傾持続戦+内有利のトラックバイアスに則れば最高の枠順をもらっており、あとはスタートでよほどミスしない限りは勝たれるだろうなという状況。そのスタートをシッカリ決めた時点で勝負あったという印象です。
それにしても強かった。

対して、人気を分け合ったサートゥルナーリアは、はっきり、アエロリットの作るこの流れに対する耐性、というより経験の無さがモロに出てしまった格好。
直線に向いたところではまだ手応えに余裕があるように見えましたし、追い出してからも一瞬は反応してアエロリットの前に出ているのですが、そこからパタッと失速。道中で平均的に脚を使わされた結果、持ち味の瞬発力を殺されてしまった格好で、最後はアエロリットにも差し返されています。
この一戦をもって能力を疑う必要はないと思います。この経験を糧にもうワンランク強くなってくれるんじゃないでしょうか。

2着ダノンプレミアムは、安田記念のシンガリ負けでミソを付けましたが、しっかり立て直して本来の実力を披露しました。まずは立て直しに尽力した陣営の努力に拍手を送りたいところ。
本来であれば、3強対決と呼ばれるべきところ、前走の大敗もあって離れた3番手という評価に甘んじていましたが、これくらい走れて当然だということは、過去の実績が示す通り。細かな意図は別として、マイルCSを狙わずこのレースに照準を定めた判断もファインプレーだったと思います。

3着アエロリットに関しては、正直、もう語り尽くした感もあります。もう、こういう馬ですという一語。間違いなく歴史に名を残すレベルの名牝だと思います。それだけの実力は持っている。これだけ平均的なラップを刻み、なお、後半で時計を押し上げるペースを刻める馬はそういません。惜しむらくは、キャラクターがハッキリしすぎて、他馬にとって格好の的にされてしまうということ。そして、血統的に言えば父クロフネの呪縛(クロフネ産駒は、古馬になってGⅠを勝つとすればマイル以下、むしろ1200mしかありません)でしょうか。本当に惜しい。記録より記憶に残る1頭です。

ユーキャンスマイルは、流れと馬場を考えれば強い4着。これは次のジャパンカップが楽しみになりました。左回りに対する適性も見逃せません。

一発の期待をかけたカデナは離れた最後方から直線勝負に賭けるも13着。さすがに力不足は否めませんでした。
一応、ダート型ノーザンダンサー保持馬として候補馬に挙げたアエロリットが3着。これでまた、この系統の好走記録が増えました。来年もこの方向で考えていくつもりです。


第62回スワンS(GⅡ)
1着ダイアトニック
2着モズアスコット
3着マイスタイル

ラップ:
12.1-10.8-11.7-11.7-11.5-11.7-11.8
時計:1.21.3


前日に雨の影響を受けて、時計の掛かる外差し設定となったスワンS。もうこの時点で私の本命馬イエローマリンバはノーチャンスでした。ご参考頂いた方、申し訳ございませんでした。

1、2着馬はそんなトラックバイアスを活かした格好ですが、そもそもの能力も一枚上だったと思います。それにしても、モズアスコットは昨年のリプレーを見るかのような2着。ほんの僅かな追い出しの差ですが、人気を背負っている以上あれより待つわけにはいきませんし、最大限の仕事はしていると思います。着順以上に内容が濃かった毎日王冠と合わせて、これは完全復調と見ていいでしょう。
また、血統的な視点に立てば、これまで一度落ちると復活することがなかったフランケルが、こういう曲線を描くケースは珍しいので、この後、どこまで成績に反映されるのかが楽しみです。

ダイアトニックは、これで1400m5勝目。非根幹距離でも屈指の特異適性が求められる1400という距離は、芝でもダートでも巧者が生まれやすいもので、この馬もそんな1頭。なぜこれだけ面白い条件にGⅠがないのか、いまだに不思議で仕方ありませんが、こういう馬はいるものです。次走はマイルCSでしょうか? 個人的には阪神Cに進めば鉄板級の存在だと思います。それくらい、1400mで強い馬は滅多なことで1400では崩れません。

3着マイスタイルについては、今年頭の京都金杯3着時に、回顧コラムにて下記のように指摘しました。

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2着マイスタイルは、血統的にはこのくらいに距離適性があっても何ら不思議はなく、むしろ一気の距離短縮がどう出るかと考えていましたが、難なくこなして強い2着。スパッと切れる瞬発力がない代わりに、良い持続力がある馬。ひょっとすると、もう1ハロンくらい短くしても面白いかもしれません。
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ある意味で待望の1400使いだっただけに、これを推し切れなかったことが悔やまれます。当時も指摘した通り、この馬は1400の流れがピッタリだと思います。この一戦が契機になりそうなので、またどこかで穴を開けるシーンが見られそうです。


第8回アルテミスS(GⅢ)
1着リアアメリア
2着サンクテュエール
3着ビッククインバイオ

ラップ:
12.8-11.5-12.0-12.1-12.2-11.4-11.0-11.3
時計:1.34.3


Bコース替わり初日で内有利の馬場設定。ペースは半マイル48.4-45.9秒の超スロー。前がゴッソリ残っても文句は言えないペースで、実際2~4着馬は内前勢。それを、道中後方外目で宥めて直線一本だけで差し切ってしまうのだから、リアアメリアの完成度と瞬発力には恐れ入りました。このスローで他馬を0.6秒以上上回る上がりを使えるのですから、もう一枚抜けていたということだと思います。
初戦がほとんど追い切り替わりのような持ったままの楽勝(聞けば、今後の教育のためにわざとスタートで出遅れたらしいですね)。その時点でスケール感に溢れていました。もっとも、持ったまま楽勝した次走は意外に取捨が難しくなるもので、持ったまま楽勝という事実と、追ってさらに弾けるという想定はイコールで繋がらないこともしばしば。それだけに、この競馬ができたことは額面以上に価値があると思います。ディープ産駒に米国血統という配合で、正直、将来性という点ではどうかな? と思うところもありますが、少なくとも桜花賞くらいまでは主役の座に居座るんじゃないでしょうか。

2着サンクテュエールは、初戦同様番手から速い上がりを使って2着。このペースなら普通はこの馬が勝っているはずの競馬だけに、これは相手が悪すぎたというしかありません。この馬も良い馬です。

ビッククインバイオは馬場とペースに恵まれた側面が強いものの、重賞の穴メーカーであるレーゲンボーゲン母系という点は見逃せません。こういう働きをするのがこの母系らしいところだなぁと改めて感じました。

期待したオータムレッドは完全に瞬発力負けの5着。勝ち馬に交わされてからもパッタリは止まっておらず、距離よりも高速馬場と高速上がりに対する適性の差が出てしまったという印象。母父ジャイアンツコーズウェイなので、ダ1400mとか使ってきたら普通に狙い目にはなると思いますが、条件次第でまだやれる馬だと思います。この一戦で見限る必要はない馬です。




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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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