採れたて!トレセン情報

第692回&第693回

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【関西事情通のちょっとイイ話】

●弟思いの選択?●

昨日もお伝えしたが、今週日曜日は、昨年の勝ち馬クイーンズリングはもちろん、実績NO1のミッキークイーン、さらに今年は牡馬相手のGⅡを制して挑んできたスマートレイアーとルージュバック、海外GIを制したヴィブロス、そして3歳勢も秋華賞上位組が揃って参戦し、非常に見応えある、そして予想しごたえのある秋の女王決定戦となるエリザベス女王杯が行われる。

そんな見応えあるメンバーが揃っている事で、ジョッキーの異動も興味深いものがある。スマートレイアーは、ご存知の通り、急遽今週の騎乗がキャンセルとなった武豊騎手の代打で川田騎手となった。昨日取り上げたアッゼニほどの状況では無いもののチャンスある1頭だろう。その騎乗予定だった武豊騎手は他にも牝馬3冠全てで手綱を取ってきたリスグラシューでは無く、他にも元お手馬トーセンビクトリーや昨年のこのレースで手綱を取っていたマキシマムドパリなどもいる事を考えると、よりスマートレイアーにチャンスがあると踏んでいたのだろう。

まるで玉突きの様に、リスグラシューには福永騎手が、その福永騎手がここ数戦で手綱を取っていたトーセンビクトリーにはアッゼニ騎手が収まった。

ルメール騎手で秋華賞を制したディアドラは岩田騎手に戻った。これは、ルメール騎手がヴィブロスを選んだとも受け取れるが、岩田騎手は桜花賞もオークスも乗っているだけに、単に前走だけの代打騎乗とも受け取れる。ここの真意は難しいところ。

秋華賞上位組みの中で、唯一3歳の方を選択したのはミルコ・デムーロ。しかも、昨年の勝ち馬で、全17戦中14戦で手綱を取っているお手馬中のお手馬、前哨戦の府中牝馬Sでも騎乗しているクイーンズリングを手放し、まだ2回しか手綱を取らず、自らの手で重賞を勝たせたわけでもないモズカッチャンの方を選択するのは、前代未聞とも言えるだろう。果たしてそれほどまでにモズカッチャンの能力を評価しているのか…

この選択には違和感しかないのだが、思えばクイーンズリングの新たなパートナーに弟のクリスチャン・デムーロが収まっている事を考えればある程度は納得できる。

もし、クイーンズリングの方を選択した場合、弟がモズカッチャンに乗れる保証は無いが、クイーンズリングを空ければある程度融通は利くだろう。その点を考慮し、「弟思いの選択」をしたのでは無いだろうか。

これも真意は?で、結果もどちらに転ぶかは判らないが、もしそうだとすれば、クイーンズリングが好走する可能性は高いだろう。

馬券も面白いレースだが、各々の思惑がどういう結果を招くのか、その結末にも注目してみたい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●GⅠシリーズ開幕●

今週からR・ムーア騎手とA・アッゼニ騎手に短期免許が交付されて騎乗する。

アッゼニ騎手も世界で活躍しており馴染の騎手になりつつあるが、やはりムーア騎手の実績と知名度は今現在、短期免許で来日している外国人騎手の中でも断然の存在。

エリザベス女王杯ではルージュバックに騎乗。

もともとは戸崎騎手のお手馬だったが、前走のオールカマーでは戸崎騎手がステファノスを選んだため北村宏騎手へ乗り替わり。

テン乗りで結果を出した北村宏騎手だが、あっさりとムーア騎手へ乗り替わり。

今週から騎乗予定でエリザベス女王杯での騎乗馬をムーア騎手が探している、という情報を聞きつけたルージュバック陣営が早々に打診。そして快諾というのが一連の流れ。

もともと北村宏騎手も福島記念でフルーキーの騎乗依頼を受けていたらしいが、GⅠとなれば、しかもトライアルレースを自ら勝った馬となれば福島を断って京都へとできそうだが、そもそもエリザベス女王杯での騎乗依頼がなかった、というのだから、なにか寂しいというか残念な気がしてならない。

ただ、そこは勝負に世界。特に最近はこのように勝っても乗り替わりが当たり前になりつつある状況。

ということなら、それが一番難しいわけだが、勝って勝って結果を出し続けることが大事。

今週から続くGⅠシリーズで結果を出すのはどの騎手なのか。注目したい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●GⅠとGⅢ●

3年連続リーディングトップだった戸崎騎手だが、今年はトップ獲得が厳しい状況に追い込まれている。

昨年の2位だったルメール騎手とは同時期で15勝以上の差をつけていたが、今年は逆にルメール騎手に12勝の差をつけられている。残り8週でこの差を埋めて逆転しなければいけないとなると、取りこぼしはできない。

以前にも書いたが、戸崎騎手の中での比率はGⅠ<リーディングとなっており、今週のエリザベス女王杯もお手馬の動向や他からの騎乗依頼云々ではなく、かなり早い時期から福島記念への参戦を決めていたとのこと。

実際、リスグラシューを含めて有力候補からの依頼もあったようだが、福島へ行くのでと依頼をキャンセル。

リスグラシューと福島記念で騎乗するサンマルティンは同じオーナー、キャロットクラブなので相談すればなんとかなりそうな気もするが、そこは色々な諸事情と、GⅠ<リーディングというスタンスで確実に勝ち星を増やして差を詰めたい、というところがあるのかもしれない。

ルメール・戸崎騎手ともに、土曜日は9鞍、日曜日は8鞍に騎乗予定。

より多くの勝ち星を挙げるのは、GⅠかGⅢのタイトルを手に入れるのはどちらか見逃せない。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●勝負事にある流れの移り変わり●

今週は秋の女王決定戦となるエリザベス女王杯が行われる。

昨年の勝ち馬クイーンズリングはもちろん、実績NO1のミッキークイーン、さらに今年は牡馬相手のGⅡを制して挑んできたスマートレイアーとルージュバック、海外GIを制したヴィブロス、そして3歳勢も秋華賞上位組が揃って参戦し、非常に見応えある、そして予想しごたえのあるレースとなった。

そんな中で、週中の木曜日投票直前で武豊騎手の今週の騎乗がキャンセルとなりトレセン内ではてんやわんやになる陣営もいた。

先日の天皇賞・秋で劇的な勝利を挙げるなど、今いい波に乗っていた時なだけに有力馬の騎乗依頼も多かったのだが、調教中の落馬の怪我が思いのほか重かったようだ。

前述のスマートレイアーは、空いていたトップジョッキーの川田騎手にすんなり決まったそうだ。初騎乗だが、チャンスのある馬が回ってきた事は確か、力の入るところだろう。

川田騎手もラッキーなことには間違いないが、いろいろな意味でラッキーだったジョッキーもいる。

今週から短期免許を取得して日本で騎乗するアッゼニだ。

外国人騎手が来日する度に言っている事だが、来日早々、出来れば初週に、もっと言えば初日にアピール出来る成績を挙げると、その後の依頼が間違いなく多くなり質も上がる。先日、来日初日に取り上げたクリスチャンも、その初日に重賞勝ちを含む3勝を挙げた事で存在感を示し、その後の依頼が増え質も上がり、すでに重賞2勝含む7勝を挙げている。

いかに来日序盤が大事か、それは来日する外国人騎手らも良く分かっている事。だからこそ、急遽でもデイリー杯2歳Sに騎乗馬が回って来た事はアッゼニにとって非常に大きな事。まして騎乗するのは、クラシック候補生の宝庫である池江厩舎の中でも、マイルから2000m辺りで期待されている素質馬ジャンダルム。9月の阪神で新馬勝ちしたばかりだが、一回使って中身もしっかりし、この馬自身大きな上積みがあるが、そもそもフロンティア以外は新馬戦か未勝利戦を勝った馬ばかり、十分チャンスのある馬だろう。

もし、この馬の騎乗がなければ、大事な大事な来日初日が9Rのサヴィだけになってしまうところだった。

騎乗できなくなってしまった武豊騎手は不運だが、勝負事だからこそある流れの移り変わり、川田騎手も注目だがアッゼニにはどういう結果になるのかもっと注目して見たい。


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