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重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

【NHKマイルC】ジャンタルマンタルvsアスコリピチェーノ『2歳G1馬対決』に割って入る馬は!?

元調教師の平井雄二です。今週はNHKマイルカップ(G1、東京芝1600m)が行われます。今年は朝日杯フューチュリティSの勝ち馬ジャンタルマンタル、阪神ジュベナイルF勝ち馬アスコリピチェーノの『2歳G1馬対決』に注目が集まりそうです。

このNHKマイルカップで馬券のカギを握るのは、皐月賞や桜花賞を使った「クラシック組」と、当初からココを目標にしてきた「トライアル組」の力関係でしょう。

先に結論から申し上げると、NHKマイルCは前者「クラシック組」が狙いです。過去10年で勝ち馬は5頭ずつとはいえ、好走率は「クラシック組」が圧倒。一生に一度しか出られないクラシック（ダービーやオークス）を蹴ってまでNHKマイルCに参戦してくる馬の勝負気配は相当です。

NHKマイルC前走レース別成績
▼クラシック＆中距離組
皐月賞［2-2-0-13］複勝率23.5%
桜花賞［2-1-1- 9］複勝率30.8%
弥生賞［1-0-0- 2］複勝率33.3%
毎日杯 [0-2-0- 6] 複勝率25.0%

▼短距離＆トライアル組
ニュージーT　［2-2-2-41］複勝率12.8%
アーリントンC［2-0-5-23］複勝率23.3%
ファルコンS　 [1-0-1-18] 複勝率10.0%

数あるG1レースにも「格」があります。競馬に携わっている人間なら、特に牡馬は日本ダービーを勝つことが最大目標。たとえわずかでも出走できるチャンスがあれば、使わない理由がありません。

それを自重してNHKマイルC参戦に踏み切ったのは、陣営が「ダービーでは勝ち目は薄い」と見切りをつけたからこそ。レース選択に関わる馬主や生産者、厩舎サイドとしても、決して軽くない決断です。

牝馬であれば、早い段階で同じ距離の桜花賞→NHKマイルCというローテーションを選択する馬も増えてきました。特に皐月賞や桜花賞で掲示板に載るような能力の持ち主は、メンバーレベルの落ちるNHKマイルCでは当然好走率が高くなるわけです。

今年出走するジャンタルマンタルは皐月賞3着、アスコリピチェーノは桜花賞2着ですから、どちらも馬券からは外せません。

この『2歳G1馬対決』に割って入るなら、この2頭とは未対戦でまだ底を見せていない馬でしょう。